Q.海外FXのゼロカットとは何ですか?
Answer
海外FXのゼロカットとは
急な相場変動により、FX業者のロスカット(強制ロスカット)が間に合わずに、口座残高がマイナス残高になってしまった際に、マイナス分はカットして、口座残高を0円にしてくれるサービスのこと
を言います。
国内FX業者の場合は
急な相場変動により、FX業者のロスカット(強制ロスカット)が間に合わずに、口座残高がマイナス残高になってしまった際のマイナス分は、投資家の借金としてカウントされ、後から「追証(おいいしょう)」請求されることになります。
海外FX業者の場合は
急な相場変動により、FX業者のロスカット(強制ロスカット)が間に合わずに、口座残高がマイナス残高になってしまった際のマイナス分は、海外FX業者が損失補填をするため、投資家の借金にはならず「追証(おいしょう)」も発生しないのです。
このサービス・仕組みのことを「ゼロカット」「ゼロカットシステム」「ゼロカットサービス」「追証ゼロサービス」「追証なし」というように表現します。
「なぜ、海外FX業者には、ゼロカットがあるの?」
国内FX業者では、レバレッジが25倍に規制され、追証の証拠金維持率も100%以下と設定されていることが多いため、よほどの相場の急変動でないと、大きなマイナス残高になる可能性は低く、そもそも、ゼロカットの必要性が小さいということが挙げられます。
ただし、それでも
- 2011年の東日本大震災では、16億円4959万円
- 2015年のスイスフランショックでは、19億円4964万円
と巨額のロスカット未収金(投資家の借金)が発生しているのです。
レバレッジ25倍の国内FX業者でこれですから、これがレバレッジ制限のない、ハイレバレッジでトレードができる海外FX業者だったとしたら、その損失は莫大な金額になってしまいます。
ゼロカットがないと、海外FX業者のハイレバレッジトレードというメリットがなくなるぐらい大きなリスクを抱えることになってしまうため、海外FX業者は、ゼロカットを採用し、ハイレバレッジトレードでも、入金した金額以上の損失は抱えないようにしているのです。
「海外FX業者のゼロカットのデメリットってあるの?」
ありません。
ゼロカットは、単純に口座がマイナス残高になった、マイナス分を補てんしてくれるだけのサービスなので、デメリットがあるものではありません。
「海外FX業者のゼロカットに注意すべき点はありますか?」
海外FXでは「ハイレバレッジトレードかつゼロカット」なので、ゼロカットを悪用する人も少なくありません。
代表的なのは、別の「海外FX業者を使った両建て」です。
- 海外FX業者:A社 米ドル/円 10万通貨 買い 資金1万円
- 海外FX業者:B社 米ドル/円 10万通貨 売り 資金1万円
とした場合に
相場の急変動があって
- 海外FX業者:A社 米ドル/円 10万通貨 買い 資金1万円 + 3万円 → +4万円
- 海外FX業者:B社 米ドル/円 10万通貨 売り 資金1万円 - 3万円 → -2万円 → ゼロカットで0円
ということが起きたときに、B社の-2万円だけゼロカットされて0円になるため、2万円分儲けられるという仕組みです。
一見、理にかなったトレードのように感じてしまいますが、ほぼすべての海外FX業者で、業者をまたいだ両建ては禁止されています。規約違反が発覚してしまうと、口座凍結・出金拒否などの処置が取られてしまい、元の資金も引き出せなくなってしまいます。
このようなゼロカットを悪用したトレードは、規約違反ですので注意が必要です。