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次世代金融リテラシーアプリ「Signly」聴覚障害をAR(拡張現実)で支援

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(写真=Thinkstock/GettyImages)

 

英ロイズ銀行がアグメンティッド・リアリティ(AR/拡張現実)を採用した金融リテラシーアプリ「Signly」をテスト中だ。

聴覚の不自由な消費者の金融生活を向上させる目的で開発され、スマホやタブレットにアプリをダウンロード後QRコードをスキャンするだけで、手話による説明をARで観覧することが可能になる。

「AR手話翻訳アプリ」がコンセプト 包括的な金融社会を目指す

バーチャル・リアリティ(VR/仮想現実)がスクリーン上の仮想空間を体感させる技術であるのに対し、ARはスクリーン上に映し出された現実の空間に仮想物を重ねあわせる技術を指す。「バットマンアーカムVR」と「ポケモンGO」の差と説明するとわかりやすいだろう。

ロイズはこのARの手法に着目し、マーケティング会社、Intermedia Solutions兼英慈善団体「Deafax」の設立者、マーク・アプリン氏と「Signly」を共同開発した。QRコード付きの会話や文章に対応する「AR手話翻訳アプリ」というコンセプトだ。

Deafaxは聴覚の不自由な人々の生活をデジタル・ソリューションで快適ものへと創り変えるという、ユニークなテクノロジーサービスを提供している。Deafaxのウェブサイトによると現在英国では1000万人が聴覚障害に苦しんでいるほか、聴覚障害をもって生まれる子どもの確立は1000人に1人と報告されている。

そのうち5万人が英手話(BSL) を利用しているが、公共のすべての施設にBSLが普及しているという状態とはほど遠い。まだまだ日常生活で不便性を感じることが多いという。

ロイズは「ビデオ手話」や「テキスト電話 (電話回線を利用した文字通信)」など既存の聴覚障害サポートサービスに新たに「Signly」を加えることで、より包括的な金融社会の構築を目指している。

アプリは現在テスト段階で英語のみの対応となっているが、将来的には可能なかぎり多くの消費者に提供することを最終目的としている。企業がテクノロジーをとおして本当の意味で人々の生活に貢献する、模範的な一例だ。(FinTech online編集部)

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