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「ホームレス・ウォレット」で救済資金の透明化 日本でも生活保護制度に利用しては?

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(写真=Thinkstock/Getty Images)

カナダのブロックチェーン・スタートアップBlockCrushr Labsが、ホームレスの人々への救済資金の透明化を図る目的で、ブロックチェーンを採用した「ホームレス・ウォレット」を開発した。

ウォレットに直接受給金を支給することで、救済受給者の生活をより安全で便利にするほか、受給金が救済本来の目的--食料品や衣類など生活必要品の購入--に使用されるようにとの狙いもある。

先進国にもある飢餓を解決

今年BlockCrushr Labsを立ち上げたばかりのスコット・バークCEOは、飢餓が発展途上国だけではなく先進国にも存在する現実を打破するうえで、ブロックチェーンがどれほど有益かという点に着目。

ウェブサイトやアプリで一般の消費者から寄付金を募ると同時に、受給者には「プライベート・キー」と呼ばれるQRコードを渡し、加盟店で食料品や衣類などと交換するという合理的なシステムを生み出した。受給者は図書館などインターネットへのアクセスが可能な場所から、好きな時に残高や加盟店の場所をチェックすることができる。

米国では9割の国民が現金を持ち歩かないと報告されているなど、世界規模でキャッシュレス化が進む近年、特定の移住地を持たない人々にとって現金の持ち歩きは不便性とリスクを伴う。

ホームレスが手にした元気の4割が麻薬やアルコールに

またカリフォルニア州で実施されたホームレスの現状調査では、現金による配給の44%が麻薬やアルコールの購入に使用されていることも判明している。「路上で寝起きする人々を救いたい」という慈善の心から寄付されたお金の半分近くが、そうした人々の生活をさらに堕落させるために浪費されるという悪循環だ。

バークCEOは決済産業の革命であるブロックチェーンを地域密着型で無料のマーケット・ソリューションと見なし、「ホームレス・ウォレット」がそうした社会の矛盾点の解消に役立つことを願っている。現在は改善点の特定などに向け、加盟店からフィードバックを募っている。

日本でも一部の生活保護受給者が保護費をギャンブルなどに使うことが問題視されているほか、受給者を救済しているようで保護費を絞りとる業者の存在が指摘されている。クーポン制の導入を提案する声もあるが、BlockCrushr Labsのような取り組みが出てくると、こうした問題の大部分が解決されるのかもしれない。(FinTech online編集部)