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ブロックチェーン開発者の育成めざす 谷家衛氏らが新会社設立、越智副大臣もあいさつ

ブロックチェーン技術の実用化推進や開発者の育成、関連情報を配信するニュースメディアを運営する株式会社LONGHASHが設立され、4月20日にサービスを開始した。都内で開かれた記者会見では同社のクリス・ダイ社長や谷家衛会長が意気込みを述べた。サービス開始を記念してブロックチェーンミートアップも同日開催。越智隆雄・内閣副大臣があいさつを述べたほか、ビットフライヤーの加納裕三社長、東京大学大学院の柳川範之教授らも講演した。

また同日から22日まで、インキュベーションプロジェクトの一環としてハッカソンイベントを実施。「分散型」と「セキュリティ」がテーマで、入賞チームには、賞金総額100ETH(イーサリアム)が授与されるという(取材・濱田 優ZUU online編集長/FinTech online)。

技術者が少なすぎる

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(左から)谷家会長、パーカー氏、ダイ社長ら創業メンバー(写真=FinTech online編集部)

 

ロングハッシュのダイ社長はプレゼンでブロックチェーンの可能性や重要性を力説。「現在、私たちはいろいろな企業に個人情報を預けていて、そうした米国や中国の企業が莫大なデータを持っている。個人情報の安全性はそうした企業やWebサービスの信頼性に委ねられている。個人情報を本人がコントロールできない状況を変えるには、ブロックチェーンが欠かせない」などと話した。

同社のビジネスの柱は2つで、「インキュベーション」と「データ&メディア」事業という。プレゼン後の質疑応答でダイ社長は「インキュベーションが主軸」と述べた。メディア事業については、既に英語版ニュースサイトをローンチしているほか、WSJやNYTでスタッフライター・エディターを務めたことのある共同創業者エミリー・パーカー氏が現代ビジネスに寄稿を開始している。日本語版の独自記事配信については「夏ごろを予定している」(ダイ社長)とのこと。

これまでにマネックス証券、マネーフォワード、お金のデザイン、CAMFIREなどにも投資してきたエンジェル投資家である谷家会長は講演で、「日本のFinTech投資額は中国の1.5%しかないうえ、人材も全然足りていない」と危機感を表明。そのために経産省がITベンチャー等によるイノベーション促進のための人材育成・確保モデル事業に注力していることなどを紹介したうえで、ロングハッシュが人材の集まる場をつくり、日本の状況を変えていきたいなどと話していた。

ダイ社長はさらに、医療分野などでもブロックチェーンの利用が期待されていることを紹介し、「ブロックチェーンはインターネットでいえばまだHTMLくらいのレベル。アプリレベルにするには時間がかかる」などと話した。

ミートアップではビットフライヤー加納氏らも講演

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(左から)柳川東大教授、越智内閣府副大臣、ビットフライヤー加納氏(写真=FinTech online編集部)


同日開かれたミートアップでは越智内閣府副大臣が登壇、政府の未来投資戦略やブロックチェーン技術への期待などを表明した。

東京大学大学院の柳川範之教授は講演で、ブロックチェーンが重要である理由を、「改ざんされにくいこと、それがきわめて低コストで実現できること、いろんなビジネスの機会、新しいビジネスタイプをつくること」と指摘。

そのうえで、実用に向けたカギとして「スマートコントラクト」を挙げた。スマートコントラクトとは、ブロックチェーン上などで自動的に行われるように仕組み化された契約やそのプロトコルのことだ。

ビットフライヤーの加納裕三代表取締役は、同社が世界最速のブロックチェーンとうたう「miyabi」や、ブロックチェーン基礎技術で初めて特許を取得したことなどを紹介。ブロックチェーンの市場規模などについても説明した。

またICOについての現状認識についても述べ、同社にも毎日何件もICOのオファーがくるが断っていると明かした。このほかにもブロックチェーンの技術的な優位性や課題とされている点などについても解説した。

このほか、ロングハッシュに投資している中国ワンシャンホールディングスの肖風副董事長執行役員も講演。最後にはダイ社長を司会に、筑波大学の面和成准教授、パーカー氏らをパネリストに迎えたパネルディスカッションも行われた。