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中国アリババ、次世代技術開発に3年で150億ドル投資 世界7カ所にラボ開設

中国の電子商取引大手アリババグループ・ホールディングス(阿里巴巴集団)が今後3年で150億ドルを投じ、次世代技術の研究開発(R&D)規模を2倍に拡大すると発表した。

「2030年までに世界のAIリーダーになる」との野望の元、中国、米国、イスラエルなどから優秀な科学者100人を集め、シンガポールを含む世界7カ所で研究ラボを設立する計画だ。

具体的にはデータ・インテリジェンス、量子コンピューター、IoT、HCIといった技術を探求する。フィナンシャル・タイムズ紙 などが報じた。

顔認証決済サービスなどで数年前からAIやクラウド市場に参入

(写真=Thinkstock/GettyImages)
(写真=Thinkstock/Getty Images)

 

「アリババズ・アカデミー・フォー・ディスカバリー・アドベンチャー・モメンタム・アンド・アウトルック(DAMO)」というプロジェクトで、ネットワークシステムやエコシステムの相乗効果を著しく向上させる上で役立つ先端技術の開発が目的だという。

アリババは2~3年前からAI技術を用いたカスタマー・アプリで、顧客からの問い合わせに対応している。問い合わせの半分はこのアプリで解決できるほか、問い合わせの件数が急激に増えるなど異常な動きを察知することで、問題の早期発見に役立っている。

また広告や顔認証決済サービスなどにもAI技術を利用しているほか、クラウドサービス事業も展開している。

3年間でVWやサムスンの年間投資額を上回る?

年間約50億がR&Dに投じられると仮定すると、同社の年間売上高の14%相当する。3年間で予定している投資総額は、昨年世界一R&Dに投資したフォルクスワーゲン(136億ドル)やサムスン(125億ドル)、Intel(111億ドル)を含む多国籍IT企業を上回る数字だ(IRIデータより )。

ストレイツ・タイムズ紙 の報道によると、新たなラボは本国の北京・杭州市のほか、サンマテオとベルビュー(米国)、モスクワ(ロシア)、テルアビブ(イスラエル)などに開設予定。
同社はすでに世界中で2.5万人の科学者や技術者を雇用しているが、新たに100人の雇用を計画している。カリフォルニア大学バークレー校を筆頭とする大学との共同研究にも、さらに資金を投じる意向を示している。

DAMOの諮問機関には、プリンストン大学やハーバード大学といった名門校の専門家を招いている。(アレン・琴子、英国在住フリーランスライター)