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FinTech企業の経営陣が語る 金融業界とFinTech企業の未来とは

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(写真=FinTech online編集部)

金融業界勤務者を対象としたキャリアアップセミナーが10月20日(木)の夜、東京・丸の内のインテリジェンスで行われた。

セミナーにはマネーツリーやインフキュリオン・グループ、メリービズの3社の経営陣が登壇。会場には約30名が集まり、FinTech企業と呼ばれる3社が求める人材像や、今後の金融業界やFinTechの潮流に耳を傾けた。

FinTech企業の経営陣が語る

このセミナーは、9月5日に行われた金融機関の人事担当者向けセミナー、9月14日に行われた金融業界勤務者向けのキャリアビルディングセミナーに続くFinTechイベントだ。主催のインテリジェンスが運営する転職サービスDODAには、多くの金融業界の求人案件が登録されている。また、転職を検討している金融業界ビジネスマンの登録も多い。

基調講演として、ZUU取締役の一村明博FinTech推進支援室長がFinTechのトレンドを解説した。大手小売業企業を例に挙げ、金融業が多くの他業界と結びついて広がっている様子を述べた。

その後行われたパネルディスカッションに登壇したのはマネーツリーの鈴木塁CFO、インフキュリオン・グループの神沢順取締役、メリービズの山室佑太郎取締役だ。

まず、登壇者に「どのようなキャリアを歩んで、何がきっかけでFinTech企業へ参画・入社したのか」という質問がファシリテーターより投げかけられた。

鈴木氏は、みずほ銀行入行後、海外留学へ経てゴールドマン・サックスに入社し、2016年マネーツリーに参画。銀行の投信営業を例に挙げ「今まで人が行っていた仕事の多くが人工知能に置き換わることを感じている」という。

マネーツリー 鈴木氏
マネーツリー 鈴木氏

インフキュリオンの神沢氏は、JCB勤務時代に同僚とスピンオフ起業をして現在に至る。10年以上前からサービスを展開しているが、ここ数年、FinTech起業と呼ばれるようになり驚いているという。近年のFinTechに関しては、「今の顧客はITリテラシーがあって、ある程度お金がある人が中心。これからはもっとマス層に向けて広がっていかないといけない」などと話した。

インフキュリオン・グループ 神沢氏
インフキュリオン・グループ 神沢氏

「FinTechはデータが全て。データを抑えれば規模が劣る企業でも大手と戦える」と語るのは山室氏。大学院卒業後、コンサルティング会社を経てメリービズに参画。取締役として経営に関わっている。

メリービズ 山室氏
メリービズ 山室氏

FinTechが進む今後、求められる人材像とは

今後ますますFinTechが進むであろう金融業界で求められる人材像は、FinTech企業で求められるそれと似てくることが予想される。どのような人材がFinTech業界に求められるか聞いた。

神沢氏は、前職のスキルはあまり関係ないと前置きしつつも「金融機関と連携・協業する以上、彼らがどのような思考や論理で意思決定するか。動きたくてもコンプライアンス・監査・予算の関係で動けないときもある。それを肌感覚で分かっている金融機関出身者は貴重」と話す。

山室氏も「一般的にFinTech企業の社員は営業、人事、総務と業務が多岐に渡ることが多い。色々な分野で合格点を取れることが重要。活躍している人の共通点は、チャレンジに抵抗がない人、そして主体的に成長する意欲がある人」と話す。

転職のデメリットとしては3名とも、一時的な待遇は落ちる可能性があることを挙げた。ただ鈴木氏によると、「成功する人の多くは、良いタイミングでこれから伸びる業界、企業に身を投じている。FinTechに関しては今がタイミングだと思う。FinTech企業の多くはまだまだ成長途中なので、自社株式を受け取って働くなど資本の論理に従った方が良いと感じている」と話す。前職のゴールドマン・サックスでも多くの人材がFinTech企業に流れているという。

山室氏は「上司から指示された仕事をするのではなく、自分でビジネスを創造できる。一般社員でも経営に関われるのが魅力」と話す。神沢氏も「社会に貢献している実感がある。またスタートアップは小さな仕事しかできないと思われがちだが決してそんなことはない」と、3者ともFinTech企業に身を投じる中長期なメリットや意義を感じているようだ。

11月もFinTechセミナーを開催

その後、来場者と登壇者との質疑応答の時間があり、様々な質問が投げかけられていた。セミナーの最後には、インテリジェンスの鈴木智勝・金融専門グループマネジャーが金融機関の求人傾向や転職動向について解説した。同社は今後もFinTechの採用、転職に関するイベントやセミナーを行っていくといい、11月下旬には「FinTechの基礎をイチから学ぶセミナー」を開催する予定だ。(FinTech online編集部)

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